徹底解説!防草シート施工の積算方法!
高齢化や人手不足の問題により難航する雑草対策。
さまざまな現場で"防草シート"が用いられるようになりました。
その影響で普段防草シートを扱っていない工事会社に防草シート工事の依頼が入るようになったと思います。ですが、初めて防草シートを扱う工事会社の場合…
「防草シート工事の必要材料数が分からない」
「各工程の参考歩掛が分からないから労務費の算出が出来ない」
と、言った積算に関するお悩みが多く、積極的に取り組めていないという声をよく耳にします。
そこで今回は、防草シート工事の積算ポイントをいくつかご紹介いたします!
このポイントを押さえるだけで簡単に積算が出来るようになります。是非参考にしてみてください。
=目次=
ポイント1.防草シートは実面積の●倍を用意
いただく質問で最も多いものは
「防草シートは現場の面積と同じ量を用意すればいいのか?」といった内容です。
防草シートを敷設する際、防草シート同士の重ねやコンクリート等の構造物への立ち上げを10㎝以上確保するように推奨しています。その理由は防草シートを重ねずに敷設すると、防草シートの継ぎ目やコンクリートとの隙間から雑草が生えてきてしまうからです。
そのため、必ず重ねや立ち上げを確保するのですが、実面積ピッタリの材料しかないと必ず足りなくなってしまいます。
ではどれだけ用意したらいいのでしょうか?
当店では基準を設けており、実面積おおよその1.2倍となります。
100㎡の工事だと120㎡分の防草シートが必要になります。
ポイント2.止めピンは実面積×●本が目安
次に多いのは
「止めピンはどれぐらいの間隔で何本使用したらいいですか?」という質問です。
まず、止めピンの間隔ですが、下記の図をご覧ください。
1m幅の場合
2m幅の場合
防草シートの端部や重ね部分は50cmピッチで固定し、中央は1mピッチで固定します。
また、2m幅の規格の場合、真ん中の止めピンは交互になるように固定します。
そして肝心の止めピンの目安ですが、上記の図の通りに止めピンを使用した場合、"約4本/㎡"の計算になります。100㎡の工事だと、約400本の止めピンが必要になります。
※現場によっては砂利を埋設していたり、部分的に地盤が固いなどの理由でピンが折れ曲がり、使用出来なくなる可能性がございます。そのため万一に備えて一定数の予備をご用意することをおススメします。
※狭い犬走りや植栽帯などへの施工の場合、4本/㎡だと不足する可能性があります。このような場合は、5~6本/㎡で積算してください。
止めピン専用副資材「固定ピン専用パッチ」で雑草予防
止めピンで防草シートを固定した際に出来る穴。実はその穴からも雑草は生えてきてしまうのです!
それを予防する資材として用意していますのが「固定ピン専用パッチ」
この商品は打ったピンの上から貼るだけでいいので簡単に施工できます。枚数は打つ止めピンと同数の枚数をご用意ください。
ポイント3.構造物まわりは○○○で固定を!
ポイント1でコンクリートなどの構造物まわりには防草シートを10㎝以上立ち上げるとお伝えしました。
しかしこの方法だけでは実は不十分。すぐに隙間から雑草が生えてきてします。
そうさせない為の商品がこちら
これら商品を用いることで防草シートと構造物の隙間を密閉させることが出来ます。
使用目安は次の通りです。
アタッチ 1本 | 約7m |
ウレタッチ 1本 | 約15m |
ポイント4.各作業工程の参考歩掛
ここまで、使用材料の必要目安量の算出方法をご紹介しました。
続いては防草シート工事の各工程の参考歩掛を一覧表でご紹介いたします。
これらを参考にしていただければおおよその労務費を算出できます。
工事内訳 | 参考歩掛(人) | 基準 |
---|---|---|
土木・一般世話役(※必須) | 0.1 | 100㎡ |
防草シート敷設工(平面) | 0.7 | 100㎡ |
止めピン打設工(平面) | 1 | 400本 |
ピンシール工 | 0.8 | 400枚 |
シーリング接着工 | 0.2 | 100m |
※諸経費を別途計上してください。
※前処理が必要な場合は別途計上してください。
※小面積の場合、合計参考歩掛が2人工に満たない場合がございますが、その場合は2人工にて積算をして下さい。
歩掛が2人工未満だとしても、1人で作業を行うと歩掛以上の時間がかかってしまうためです。
特に防草シート敷設を1人で行うと、風で煽られるなどしてスムーズに作業を進行させることが難しくなります。
まとめ
◆防草シートは、現場面積のおおよそ1.2倍の面積を用意する。
◆止めピンは実面積×4本が目安
◆構造物まわりは接着剤で固定を!
いかがでしょうか?
防草シート施工に関する積算が初めてという方も、上記4つのポイントを押さえれば簡単に積算することが出来ます。
ぜひこちらを参考にしていただいて、防草シート施工の積算に役立てていただければと思います。